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ここ最近のアニメで最高傑作!は『ピンポン』だけど、『SHIROBAKO』を振り返る!

なんかここ最近で最高傑作とか言われちゃったんで、それは「ピンポン」だろ!!と怒りの記事書くわけではないです。ちなみにピンポンはここ10年ぐらいで最高傑作です。

ネタバレあります。

さて、アニメ「SHIROBAKO」ですが普段見ているアニメはどういう風に作られているのか。それをアニメを通して表現するっていうメタアニメになっております。

絵を描いて、声入れて。それと、薄給に重労働。それがザックリとしたアニメ作りへのイメージでした。

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1話を見た時(1話はニコニコ動画で見れますので見てはいかがでしょうか。)、予定通りにいかないこと・そこから周りのスケジュール調整と疲弊しまくりでやっぱアニメ作りって辛すぎるんだなぁ(小並感)でしたが、同時に思ったのが辛い労働環境で何故それでも彼らはアニメを作るのか。(BD/DVD見てからじゃなくて、本放送1話で思ってるからね!↓)

それがこのアニメのやりたいことなんじゃないかと思いました。

 

当然、やりがい搾取だとかもっと過酷だとか批判はあるでしょう。

ですが仮に、リアリティのあるまんまの環境をアニメにした所で面白いのでしょうか。その企画が通るのでしょうか。そこを面白おかしくアニメで表現してこそ、アニメーションやないか!か!

そこでキャラデザは実際にアニメ作り手としてモデルがいる製作者のキャラと、主人公達5人のいかにもなデフォルメアニメキャラと分けていると思います。

5人の顔一緒じゃんっていうツッコミ見た時、意図的にこうしてるんじゃないかと思いまして。(以下、めんどいのでキャラとアニメキャラとして分けます)

 

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アニメ制作をアニメとして放送するという構造で、みんながみんなアニメキャラではなく主人公たち5人がアニメキャラだと思ってます。

(でも最終話エンドロール、コミュ障だが可愛すぎる久乃木さんはミムジーとロロのぬいぐるみに気づきました。彼女もアニメキャラだと思います。いねーよこんな人現実にって思いますし。)

なので、アニメ終盤へのツッコミとしてあったご都合主義というのもぼくは肯定的です。これはみゃーもり達5人が主役のアニメですから王道展開やご都合主義あってもいいじゃないですか。

 

 ・(きつい労働環境)それでも何故アニメをつくるかについて

本作の物語上終盤23話で監督が原作者にアニメ「第三飛行少女隊」の解釈に対して、少女達が飛ぶということはどういうことかがテーマではないか。そこで監督が三女を語ることはアニメ制作での出来事のそのものです。
21話冒頭ではキャラ達が、「自己表現ってやつ、俺がみたいものをつくりたい、子供の頃からぬりえがすき、好きなことを続けてるだけ」等々語りますが23話ではキャラの監督がきつい戦いも仲間がいるから戦えると答えます。

これらがアニメSHIROBAKOを作っている実際の人たちのキツイ労働環境でも何故アニメを作っているかの答えです。それをキャラ達に語らせました。

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ですがそこから原作者と意見の相違があり監督は「三女のアリアは責任感や罪の意識では飛べない。アリアの個人的な内面の問題を解決しないと飛べない。アリアが自分自身で飛ぶ意味を見つけないとダメ。アリアに夢や希望を与えられる存在」ということに気づきます。

三女を自分達アニメ制作と重ねて語った監督、ここで伝えたかったことが達せられたと思いますその上でアニメSHIROBAKOのアニメとしての着地をどうするか。

三女のアリアはアニメキャラである主人公みゃーもりと重なります。

7話で安原さんが「おいちゃんのこれからっていうのは?最終的に」って聞いたことがありましたし、20話でラストで第三飛行少女隊のアリアと自分を重ねて「やりたいことなんてない。これから見つけられるかどうかもわからない」と言い彼女が今後もアニメの現場で働く意味を見つけられていませんでした。

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23話終盤で、主人公5人の中で一人うまくいってなかった声優のズカちゃんがようやく4人が仕事しているアニメ作品での現場にこれました。アリアは仲間の妹との出会いがきっかけで夢や希望を与えられ飛ぶ意味を与えてもらいましたが、みゃーもりにアニメで今後やっていく夢や希望を与えてくれたきっかけはズカちゃんです。

アリア=みゃーもり

アリアの仲間の妹=ズカちゃん   としてしっかりメイクミラクルできてます。

 

アニメの中のアニメ(第三飛行少女隊)と、このアニメ(SHIROBAKO)をどこを重ねどこを重ねちゃいけないのか。もしこのアニメ内の監督が言うようにチームとしてやっているから、という結論だとSHIROBAKOを作っている人たちの思いの代弁にしかなりません。この作品はアニメです。中身はこうですっていう、ドキュメンタリーじゃありません。

みゃーもり達ならこうする、こう考えると、想像して作っていると思います。俺達製作側はこう思っている、それをアニメで単純に語りません。それはキャラたちに語らせ、アニメキャラ達にはアニメとしての物語で着地させてました。

 

アニメを作ることが好きでアニメを作る人も好きってみゃーもりはこれからもアニメ作っていきたいって宣言します。夢や希望を与えられ、目の前で精一杯だった時とは違いもっと先を見れるようになりました。

 

 

最終話24話の打ち上げでは、みゃーもりにスポットライトをあてて乾杯の音頭をとります。

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こんな色んな人が関わっている、物語を考えたり、キャラを考えたり、それを活き活きと動かしたり、演技や、音楽。色んな人の色んな力や才能、直接的なことだけじゃなく過去からとか別の作品や会社から~ この演説が最高です。

面白おかしく視聴者に見てくれるようにはしてますが、このアニメはブラック労働環境を美化なんかしてないですよ!キツイことありまくりです。それでも我々はアニメでやってきます!だから、

アニメに関わるすべてに皆さんにありがとう  ですよ。この演説は

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号泣メェーン!

アニメってええやん。素敵やん。

ですよ。